【コーヒー】#1 味が変わる!? コーヒー豆 精製方法 紹介 

コーヒーの味を決める要素にはいくつかあり、その要素同士が影響しあって味が決まってきます。そのパターンは複雑で限りないですが、コーヒーの奥深さでもあり面白さでもあります。

今回は味を大きく決める要素の一つをご紹介します。「コーヒーの味はどのように決まってくるのか知りたい。」という方に参考になればと思います。

コーヒーの味を決める1つ目の要素は、収穫した精製の仕方です。コーヒーの実から、コーヒー豆(種)を取り出す方法のことです。

「そんなの、周りの果肉をとって洗ったらいいんじゃないの?」 「それで、味変わる?」

と思うかもしれませんが、とても重要な工程です。

ところで、なぜ精製をしなければならないかというと、コーヒーの実は水分量を約60%含んでおり、果物もそのままにしておくと腐ってしまうように、コーヒーの実も腐ってしまいます。そのためできるだけ早く中のコーヒー豆を取らなければなりません。

精製方法

現在、世界のコーヒー豆の産地で行われている代表的な精製方法をご紹介します。行われている精製方法は2つです。漢字を見てわかるように、要するに、コーヒー豆を取り出す時に水で洗うか洗わないかの違いです。

非水洗式(ナチュラル)

非水洗式とは、まず収穫した果実をそのまま乾燥させます。広い土地があり、雨の少ない地域で行われることが多い方法で、主にブラジル、インドネシアやエチオピアなどで行われています。乾燥の方法としては、天日乾燥が主流で、乾燥のムラを無くすために果実を撹拌する必要があります。2〜3週間乾燥に時間がかかり時間を要しますが、複雑な工程がないため行いやすい精製方法です。最近では、乾燥時間の短縮のために、機械乾燥で乾燥させたり天日乾燥と機械乾燥を併用したりして乾燥時間を短縮させることもあります。乾燥させた後に、脱穀といってコーヒー豆の回りについている果肉やパーチメント(内果皮)を取り除きコーヒーの生豆になります。日本で言えば、お米を精製方法を思い浮かべると想像がつきやすいかもしれません。

非水洗式の風味の特徴として、発酵した果実のようなフルーティーな香りやコクなどが特徴的で、その豆の個性を引き出すことができます。近年ではスペシャリティコーヒーとしてフルーティーさを出すために意図的に非水洗式を採用することがあります。

パルプドナチュラル

別名ハニーと呼ばれる、非水洗式の変化系があります。

非水洗式との違いは、収穫した果実をそのまま乾燥させるのではなく、パルパーとよばれる果実除去機を使い、種の周りの果実を取り除き、ミュージレージ(ぬめりがあり、糖分を含んだペクチンを含む)がついたまま乾燥させる精製方法です。ミュージレージをつけたまま乾燥させることにより、そのまま乾燥させたものよりもフルーティーさや甘味が顕著になります。どの程度ミュージレージを残すかによっても風味が変わってきます。

水洗式(ウォッシュド)

水洗式とは、収穫した果実の果肉やミュージレージを取り除き、乾燥させる精製方法です。果肉をパルパーで取り除き、発酵槽(浴槽のようなもの)に入れ1日〜2日程度つけます。発酵槽につけることで、種の周りのミュージレージを微生物と酵素の働きで分解し水に溶かします。そして、種を水で洗いパーチメントのついた状態で乾燥させます。銀杏の実を取り除く方法を思い浮かべると分かりやすいかもしれません。水洗式が主に採用されている地域はコロンビア、グアテマラ、タンザニアやケニアなど水源が豊富な地域です。水洗式では水を大量に使いますが、最近ではエコの観点からミュージレージを機械で取り除く方法が導入されているところもあります。セミウォッシュドと呼ばれる方法です。その後の工程は非水洗式と同じです。水につけることで、取り出した生豆は青緑色に変化します。

水洗式の風味の特徴として、酸味がありスッキリとクリアな味わいになります。

いかかでしょう。以上のように精製方法によっても、コーヒー豆の風味が変わってきます。コーヒー豆を買う際にも、「エチオピア イグナチェフェ G1 ナチュラル」といったように精製方法もひょうきされていることがあるので、注意してみてみるといいのではないでしょうか。

6年前

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