2018年W杯ロシア大会は、フランスの優勝で幕を閉じた。
初夏の蒸し暑さと睡眠不足との負けられない戦いも終わりを告げた。
ワールドカップ直前のハリルホジッチ電撃解任、西野ジャパン誕生、親善試合での大敗、日本代表史上最高平均年齢のメンバー構成。そういったことが、ワールドカップが始まる前からサッカーファンの不安感を煽っていた。そんな中、2010年南ア大会が私の頭をよぎった。オシム監督の体調悪化による第二次岡田ジャパンが誕生し、直前の親善試合では3連敗を喫したが、本番ではベスト16という成績を残した。今回も「もしかしたら」と内心思っていた。
結果からしたら、前評判を覆し、ベスト16進出。対ベルギー戦では、2-0と途中まで善戦し、世界に衝撃を与えた。特に活躍が甚だしかったのは、INUIとSHIBASAKIだろう。今後の活躍が期待される。
今回のロシア大会で個人的に印象に残ったことは2つあった。
1つ目は、VARだ。今大会では主審の判断を助ける目的でビデオ判定が導入された。試合を見ていると、審判がピーキーズウインドウを描くようにジェスチャーし、ビデオで状況確認をするため走る姿が印象的であった。その結果、PKでの得点が増え、試合の勝敗に大きな影響を与えた。ネイマールチャレンジなるものも生んだ。公正に判定される点ではよいのかもしれないが、試合の流れが止まってしまいダイナミックな戦いが減ったり、VARを利用するバイタルエリアでのサッカーとは別の戦いが横行してしまったりするのではないかと思ってしまう。今後の動向が気になるところである。
2つ目は、各国の代表監督たちだ。優勝したフランス代表監督、デシャン。グループリーグで戦ったロン毛のセネガル代表監督、シセ。他にも、スペイン代表監督、イエロ。イングランド代表監督、サウスゲートなど。日本が初出場した98年フランス大会でのフランス優勝メンバーであるデシャンをはじめ、その後の02年日韓大会で当時選手だった面々が、現代表監督に着いていることはとても感慨深い。もう20年近くたったのかという思いにさせられた。
次大会の舞台は、2022年カタール。日本代表は長谷部や本田が代表を引退し、これから世代交代が進んでいくだろう。どんな選手が実力をつけ活躍するのか楽しみだ。