90+87=177。
ながければよいということではないけれど、一日、一月、一年、また一年と何層にも積まれたながさには真正さがあった。
忘れかけていた日常の豊かさ、ふつうの幸せ。そういうものを思い出させてもらった。
しゅういちさんと英子さんは様々な野菜や果物を育て、半時給のような生活を送っている。互いに気遣い、工夫をしながら生活する様子に、ほっこりと、そしてかっこよさを感じた。
しゅういちさんが亡くなった時、英子さんが言った。
「さびしいんじゃなくて、虚しい。」
しゅういちさんと長年連れ添った英子さんの言葉には、ほんものの時の刻み方が表されていた。
90+87ー90にはならない。
果実が実るように、こつこつ、ゆっくり、時を刻み、貯めていく。
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